2014年12月25日木曜日


株取引を行っている方はよくご存じかとは思いますが、イオンの完全子会社となるダイエーの株式が本日26日をもって上場廃止となりました。
バブル全盛期には3000円台に乗った株価は、終値134円でした。


かつて戦後の流通革命をリードし、総合スーパー(GMS)の雄として君臨したダイエーは、単なるスーパーではありませんでした。


ハワイのアラモアナショッピングセンターからプランタン銀座、ローソン、プロ野球のダイエーホークス(当時)、さらにクレジットカードのOMCカードやホテルなど、ありとあらゆる企業を傘下に持つ、一大流通グループだったのです。


ダイエーの経営が傾き始めたのはバブル崩壊後。店舗用地や企業を買いあさって、その資産価値上昇を見込んで借金をし、さらなる拡大にひた走り、そのビジネスモデルが、バブルの崩壊で立ち行かなくなったのです。


3度に及ぶ金融支援、さらに2004年には産業再生機構からも支援を受け、丸紅とイオンのもとで再生を目指してきましたが、ここにきて大幅に方針を転換。
年内にダイエーの上場を廃止し、丸紅の持つ株式をイオンが買い取ることで、イオンの完全子会社となるのです。


国内市場は、人口減少で規模の縮小が進んでおり、イオンは今後、大規模な店舗の集約を行わないと、従来の利益率を維持することが難しくなっています。
このため複数ブランドによる独立した運営をやめ、全社的なオペレーションを強化する方針と考えられます。


ダイエーの消滅は、まさに日本が高度成長の時代から人口減少の時代に転換したことの象徴といえるでしょう。


我々の従事する建設業界も、変革する時期が近づいていると思う今日このごろです…。