2016年11月29日火曜日




本書は、孤高の天才格闘家・青木真也が、これまでの人生を振り返りながら、以下のような持論を展開しています。


◆第1章 人間関係を始末する
幸せな人生を生きるために友達はいらない/凡人は群れてはいけない/自分の考え方が汚されるから、人と食事に行かないetc…

◆第2章 欲望を整理する
足るを知る/大きな達成をした後も淡々と過ごす/欲望が散らかっている人間は、永遠に何も手にすることができないetc…

◆第3章 怒り、妬み、苦しみ、恐れ。負の感情をコントロールする
「負けろ」「死ね」という言葉を自分のエネルギーに変える/結果さえ出せば、他人はいつでも手のひらを返す/「殺される」恐怖との向き合い方/極限の興奮状態にあるときこそ平均台の上にいるような臆病さを持つetc…

◆第4章 一人で生きていくためのサバイバル能力の養い方
不安定に飛び込む/自分に値札をつける/負けを転がす/大衆と添い寝するetc…

◆第5章 他人の「幸せ」に乗らない
夢を軽々しく口にするのは詐欺と同じである/皆にとって価値のあるものが自分にとっても価値があるとは限らないetc…


内容は、かなりストイックかつ格闘家としての狂気を感じさせる自伝的啓発本でした。
正直、一般的なビジネス書といった評価はするべきではないでしょう。

そのなかにおいては、≪第1章 人間関係を始末する≫は、「年を取るごとに、おのずと自分もそうしているのかも知れないな…。」と考えされられる章でした。

彼の呼ぶところの「縁切り」という表現。

人間は、生まれ育った家庭環境・経済環境・学歴・社会的地位等々が人それぞれに違うのだから、お互いに違う価値観や考え方を持つのは当然であり、大なり小なりトラブルはいつか訪れます。


自分の価値観・感情を押し殺してでも無理して関係を維持しよう。和解しようと努力する暇があるのなら、お互いに嫌な事なく過ごせるように、一切の関わりを持たずに、躊躇いなく縁を切ってしまえばいいという考えです。

要は、常に自分の価値観をごまかさずに行動することが「自分の人生」を生きる上で大切な事だと、彼はまとめております。

あくまで、一般的なビジネス書ではありませんが…
これから転職してキャリアアップを目指そうとする方、フリーランスとして独立しようという方には、本書はあなたの決意の程を判定する物指しとして役立つかも知れません。







2016年4月25日月曜日



おそらく誰もが知っている有名な書籍の改訂版です。
私も今の事業を始める15年程昔、20代後半のサラリーマン時代に元本を読みました。

当時、おおまかに覚えている内容で印象的な章として『バランスシート』、すなわち資産と負債の定義を勘違いしている人間またその仕組みすら考えない人間は、マイホームのような資産を産まないものを平気でフルローンなどで購入し、さらに金利や固定資産税等の余計な支出を増やし、その結果未来永劫に金持ちにはなれません~みたいな内容に強く印象をもった事を覚えています。

確かに住宅ひとつを例にしても、40代のいまになって周りを見渡してみると、一般的に富裕層と呼ばれ人生を豊かに生きている同世代は、当初のわずかな原資から有益な資産運用や営利事業を興して、ある一定の資産を築き上げた上で、立派なマイホームを購入するケースや、当初に所有していた不動産を上手に転売し豪邸にたどり着くケースがほとんどであり、先に自ら住宅ローンでがんじがらめになる愚者は一人もいません。

私自身は決して富裕層ではありませんし豪邸も所有してはおりませんが、キャッシュフローを生み出さないものは資産ではないという定義の上で、バランスシートを考えていますので、10数年に渡って経営を継続させて頂き、住宅程度は自己資金で所有できているのかもしれません。

現在、この改訂版は日本国内においては、20代の若者に広く読まれているそうです。
いまから15年程前に、この元本を手にした私の感想としては、大変良いことだと思います。


決して『人生は金持ちだと幸せになれる』と一概には言えません。
しかし、この書籍は今よりも豊かに生きるためのヒントがたくさんつまっていると思います。
その気になれば、すぐに読破できるぐらい読みやすい文章ですので、未来のある若者たちには1度手に取ってみる事をお勧めします。



2016年4月21日木曜日


この度の熊本地震により被災された皆様ならびに

そのご家族の皆様に心よりお見舞い申し上げます。

皆様の安全と被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。


東海工測株式会社
代表取締役 林 直樹
2016年3月31日木曜日


本日3月31日は、弊社 東海工測株式会社の第13期決算日で ございます。

振り返りますと、正直なところ、あっという間の1年でした。

お取引業者の方々、協力業者様、社員一同を含めた力により

なんとか今期も乗り越えて来る事ができました。

明日4月1日は、東海工測株式会社の14期目スタートになります。

展望と しては非常に明るく感じています。

今後共末永くご愛顧いただけますよう、何卒宜しくお願い致します。

                                東海工測株式会社   
                                 代表取締役 林 直樹





2016年3月11日金曜日


2011年3月11日に発生した東日本大震災から5年が経ちました。
亡くなられた方々に哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様方に
心からお見舞い申し上げます。

5年という節目を迎えましたが、被災地の復旧・復興及びまちづくりは道半ばであり
今なお、多くの方々が避難生活を余儀なくされています。

被災地の皆様が1日でも早く元の生活に戻れますように
復興への取り組みが加速されることを願っています。


2016年3月9日水曜日


モータースポーツにご興味のない方は、御存じではないかも知れませんが、
昨年、パワーユニット(エンジンおよびエネルギー回生システム(ERS))のサプライヤーとしてF1へ復帰した第4期ホンダF1は、惨敗のシーズンとなってしまいました。


現代のF1は、シャーシとパワーユニットを相対的に設計するチーム(メルセデスAMG、フェラーリ)に圧倒的なアドバンテージがあるとはいえ、名門マクラーレンとホンダのタッグ、そしてフェルナルド・アロンソとジェンソン・バトンという盤石のドライバーラインナップにもかかわらずこの惨敗ぶりは、かってのホンダF1の栄光を知るファンにとってはかなりショックだったと思います。


私も、毎シーズン現地観戦しているシンガポールGPで感じたのですが、マクラーレンホンダの2台はコーナー出口からのピックアップやストレートエンドの最高速は素人でもわかるぐらいライバル勢と比べて厳しいものでした。


ちなみに今シーズンは、2月22〜25日・3月1〜4日にスペインのカタルーニャというサーキットから合同テストが行われ、マクラーレン・ホンダで最終日を担当したジェンソン・バトンが記録したタイムは、テスト最終日に13人中7番手でした。
ベストタイムだけを見れば、特に目立った成績ではありませんが、、目標としていたマイレージをおおよそ達成し、最大の課題だった信頼性とデプロイに関しては昨年より大きく改善させたように見受けられます。


そして、来る3月20日にオーストラリアのメルボルンで2016年シーズンがスタートです。
現在、F1PU時代を支配しているメルセデスAMG、それを追い上げているフェラーリが圧倒的に強く、ホンダがこの差を埋めていきなり上位浮上するのは、まだまだ難しいと思います。


しかし、ホンダの創業者である本田宗一郎氏の”レースはホンダのDNA”という標榜が、まだこの企業に根付いているのであれば、以前のように経営環境の変化のたびにF1からの撤退を繰り返さず、地道に活動を継続していく事が、モータースポーツ全体の文化貢献であり、何よりファンの願いなのだと思います。


2016年3月8日火曜日



いよいよ、消費税の増税延期が決定的になりつつあります。
これは「財政健全化を増税ではなく経済成長によって実現するのだ」というコミットメントが、
安部首相によってなされたことを意味します。


与野党も新聞各紙を見てもこれだけ増税に傾いていたなかで、延期を決断したことは安部首相の
確かな成果ですし、そこは評価すべきだと考えます。


増税を1年半延期するということは、現時点から2年半後です。
2年半経てば、状況はずいぶん変わると思いますし、もしかしたら安倍政権はなくなっているかも
しれません。
しかし、国民的な世論としても、財政健全化についてもうちょっと違った理解が広がる事も
考えられます。


足元の経済状況は良いとはいえませんが、2020年には東京オリンピックも開催されるわけで、
景気が良くなる材料はあります。
すなわち、景気判断条項がなくても財政が改善する可能性はあるのです。
上記の事を踏まえ、将来を悲観しすぎずに、最低限のところを死守できたことを足がかりにして
何をやっていくのかが今問われています。


20年間続いたデフレという重い病は、日本人の心を深く蝕んでおります。
そこから脱却して日本の経済が軌道に乗る唯一の手立ては、現在の政策を辛抱強く続けることだと
私は信じております。



2016年2月20日土曜日






石原慎太郎氏が故・田中角栄氏本人の視点で一人称で綴る作品であり、
数ある「角栄本」の中でもインパクトという意味で本書が話題になっている理由がよくわかります。


文学としてこの著作を論じるつもりはありませんが、あえて生硬でワンパターンな隙だらけの文章が、読者のレベルに合わせて意識的に作られたものだとすると、それはそれで石原氏もたいしたものであり、多くの人が読んでみたがる「商品」に仕上げた幻冬舎はさすがだと思います。


当時、田中角栄氏の「金権政治」を真っ先に世に問い、角栄氏の政治人生、そして寿命すら縮めた張本人とも言える石原氏が、本書の「あとがき」で、「未曾有の天才」「天才の人生は、この国にとって実は掛け替えのないものだった」としています。


石原慎太郎氏と田中角栄氏の共通するもの。
それは、いまの日本国民にとって稀薄になりつつある「愛国心の強さ」です。


「天才」というタイトルに込められた石原氏の想い。
それは今年84歳を迎え、人生の晩秋を過ぎた石原氏が、「国を想うこころ」で虚心坦懐に今は亡き「田中角栄」と真正面から向き合い、導き出された不世出の政治家への賛辞なのだと感じました。