2016年3月9日水曜日


モータースポーツにご興味のない方は、御存じではないかも知れませんが、
昨年、パワーユニット(エンジンおよびエネルギー回生システム(ERS))のサプライヤーとしてF1へ復帰した第4期ホンダF1は、惨敗のシーズンとなってしまいました。


現代のF1は、シャーシとパワーユニットを相対的に設計するチーム(メルセデスAMG、フェラーリ)に圧倒的なアドバンテージがあるとはいえ、名門マクラーレンとホンダのタッグ、そしてフェルナルド・アロンソとジェンソン・バトンという盤石のドライバーラインナップにもかかわらずこの惨敗ぶりは、かってのホンダF1の栄光を知るファンにとってはかなりショックだったと思います。


私も、毎シーズン現地観戦しているシンガポールGPで感じたのですが、マクラーレンホンダの2台はコーナー出口からのピックアップやストレートエンドの最高速は素人でもわかるぐらいライバル勢と比べて厳しいものでした。


ちなみに今シーズンは、2月22〜25日・3月1〜4日にスペインのカタルーニャというサーキットから合同テストが行われ、マクラーレン・ホンダで最終日を担当したジェンソン・バトンが記録したタイムは、テスト最終日に13人中7番手でした。
ベストタイムだけを見れば、特に目立った成績ではありませんが、、目標としていたマイレージをおおよそ達成し、最大の課題だった信頼性とデプロイに関しては昨年より大きく改善させたように見受けられます。


そして、来る3月20日にオーストラリアのメルボルンで2016年シーズンがスタートです。
現在、F1PU時代を支配しているメルセデスAMG、それを追い上げているフェラーリが圧倒的に強く、ホンダがこの差を埋めていきなり上位浮上するのは、まだまだ難しいと思います。


しかし、ホンダの創業者である本田宗一郎氏の”レースはホンダのDNA”という標榜が、まだこの企業に根付いているのであれば、以前のように経営環境の変化のたびにF1からの撤退を繰り返さず、地道に活動を継続していく事が、モータースポーツ全体の文化貢献であり、何よりファンの願いなのだと思います。